外壁塗装で人気色の一つ「グレー」!美しい仕上がりにするには?
外壁塗装の塗り替えサイクルは約10年が目安です。失敗してしまうと10年間は我慢しなければなりません。このような事態を避けるためにも、自分の家をどのような色にしたいかイメージをしっかり持つことが大切です。グレーは機能面とデザイン面で、人気色の1つです。今回は、そんなグレーを使った外壁を美しく仕上げるコツをご紹介します。
グレーの外壁はなぜ人気?
家の外観は、最も多くの人に見られる部分なので、マイホームの第一印象を決める大きなポイントといっても過言ではないでしょう。外壁の色選びは、そんな外観に大きく影響する重要項目のひとつです。外壁塗装でよくある失敗として、「思っていた色と違う」「汚れが目立つ色を選んでしまった」「玄関ドアや屋根の色と合わない」などが挙げられます。
外壁でよく使われるのはグレー、茶色、ベージュ、白、黒などです。このうち、白や黒は汚れが目立ちやすく、茶色は種類が幅広いためイメージとの違いが起こりやすい色です。
ベージュとグレーは汚れが目立ちにくく、かつグレーはクールな印象とモダンで落ち着いた印象を併せ持っているので、おしゃれな家に仕上げることができるカラーとしておすすめです。また、グレーには周囲との調和の高さ(悪目立ちしない)や、経年劣化が目立たないこと、流行に左右されにくいといったメリットもあります。
グレーの魅力的なポイントとして、濃淡の違いで豊富なバリエーションを楽しむことができる点が挙げられます。代表的な例を挙げると、ライトグレーは優しい雰囲気のグレーで、開放的で明るく爽やかなイメージの家に仕上がります。
ナチュラルグレーは石やコンクリートに色が近く、汚れが目立ちにくい特徴があります。無彩色でモダンな印象になるため、直線的な建物に向いています。ダークグレーは、高級感や重厚感を演出できます。白と組み合わせることで、モノトーンのような洗礼された雰囲気になります。
ブルーグレーは、北欧を思わせる雰囲気で、洋風なデザインの建物によくマッチします。凝ったデザインの場合、家の形に合わせて色分けすることで、近代的でおしゃれな印象になります。周辺の建物の色も考慮しつつ、イメージに合うグレーを見つけ出しましょう。
塗料の色名はメーカーによって異なりますので、実際には色見本などで確認して、ご自宅に合ったカラーをよく検討することをおすすめします。また、さまざまな施工事例をチェックして仕上がりのイメージを具体的に持つことも大切です。
外壁をグレーで美しく仕上げるには
グレーは汚れが目立ちにくく、落ち着いた印象を併せ持つ一方で、無彩色で鮮やかさがないため華やかさに欠け、地味に見えるデメリットもあります。また、グレーの外壁は人気があり取り入れている家も多いため、没個性的になる可能性も高いです。
外観をおしゃれに、個性的に仕上げるためには、グレーの外壁に色味や明度の異なる色を合わせることが有効です。たとえば、外壁塗装を濃いグレーと薄いグレーのツートンカラーにすることで、都会的な雰囲気や重厚感に加えて、明るくさわやかな印象を持つスタイリッシュなデザインに仕上げることができます。
また、外壁を2、3色の異なる色で塗り分けることで華やかな印象にできます。サイディングの切れ目で色分けする、ベランダだけ違う色で塗る、外壁は薄い色で屋根は濃い色を選ぶ、などの塗分け方をすることでお家の印象がガラッと変わり効果的です。
それ以外にも、縦に色を塗り分けるツートンカラーを取り入れるとオシャレです。それ以外に、サッシや雨どいの色、窓枠などの付帯部分をアクセントカラーにするのも有効です。
グレーと相性のいい色として、黒、白、ネイビー、ベージュなどが挙げられます。ツートンカラーやアクセントカラーの組み合わせを選ぶ場合には、色見本を参照しましょう。色見本は、塗料メーカーが塗料ごとに作成しています。
色見本から色を選ぶ際に注意したいポイントとして「面積効果」があります。これは面積が小さいものと大きいものでは色の見え方が異なる現象を指します。小さい面積と比べて大きい面積では、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く感じてしまうため、イメージとかけ離れたものになってしまったと後悔する人が少なくありません。
また、色相や彩度などの対比などを簡単に試すことができるので、カラーシミュレータを使うことも有効です。カラーシミュレータは全体のイメージを確認するためには非常に便利ですが、データで作り出した色のため、モニターや印刷する紙などで見え方にばらつきがあります。塗板(見本板)のようなサンプルがある場合には、サンプルで確認したほうが確実です。
グレーを選ぶときの注意点
外壁塗装で人気色のグレーですが、選ぶときにはいくつか注意点があります。グレーは色の濃淡によって印象が大きく変わります。明度が高すぎると地味で味気ない印象になりがちです。
また、ダークグレーでは色あせが目立ち、一歩間違えると暗いイメージになってしまいます。また、塗装する外壁材によって印象が異なるため、塗板(見本板)に対応している場合には作成して実際に確認してみることが有効です。
また、グレーは外壁に人気の色であるため、他の家と似たようなデザインになりがちで、オリジナリティが出づらい面も持っています。グレーの塗料を選ぶ際には、グレーの色味にまでこだわって選ぶことをおすすめします。
また、明度や色相の異なるアクセントカラーを用いたり、ツートンカラーで仕上げたりすることも有効です。外壁の色の組み合わせは多すぎるとまとまりのない印象になってしまうため、3色以内にとどめるとよいでしょう。
外壁塗装において、もっとも重要な項目のひとつが色選びです。外壁にはデザインや色でこだわりを表現できる一方で、家の見た目や印象を大きく左右するため、色選びによる失敗は可能な限り避けたいものです。
外壁塗装においてグレーは、「汚れが目立ちにくい」という機能面と、「デザインがシンプルでおしゃれである」という両面で多くの人に選ばれる傾向があります。グレー塗装で失敗しないためには、面積効果を計算に入れた配色をすることと、汚れの付着しづらい塗料を選ぶことなどが有効です。