外壁塗装に最適な時期は?繁忙期は高くなるってホント?
外壁塗装には、建物の外観をきれいにする以外にも、家の保護機能を高めるという重要な役割があります。周辺環境にもよりますが、外壁塗装を行うタイミングの目安は、前回の塗装から10年程度といわれています。今回は外壁塗装に最適なシーズンや、繁忙期にかかる工事費用についてご紹介します。
劣化を放置すると危険!ベストな季節はいつ?
外壁は建物を守るために常に雨風や紫外線にさらされているため、徐々に劣化しています。塗装塗り替えから長期間が経過する頃には、塗装の表面が薄くなり、下地が見えるような状態になってしまいます。外壁塗装の劣化を放置しておくと、雨漏りや、害虫の侵入、隙間風による室内温度低下など防御機能の低下が発生します。
また、建物の基礎部分にまで劣化が及んだ場合、小さめの地震や台風などで建物が倒壊してしまう恐れもあります。建物にとっては湿気や水気というのはそれだけ大敵ですから、湿気や水気から建物を保護する外壁塗装を定期的に行うことはとても重要です。
外壁塗装の塗り替えの時期は、外壁の塗装に使っている塗料の耐用年数にもよりますが、平均的に10年が目安といわれています。外壁塗装を検討すべき劣化サインとして、ひび割れや、コケの発生、外壁を触った時にチョークのような粉が手につく(チョーキング現象)、塗膜の剝がれ、シーリング切れなどが挙げられます。自宅をセルフチェックして、塗り替えのサインが見られたら外壁塗装を検討することをおすすめします。
塗装工事は基本的に一年中どの季節であっても行うことが可能です。その中で、塗装に好ましい季節と好ましくない季節も存在します。好ましくない条件として、湿度が高い雨の日や冬の寒い日が挙げられます。塗装はしっかり乾燥させないと機能を発揮できないからです。また、工事では塗料を塗って乾燥させることを数回繰り返すため、晴れの日が一定以上必要となります。
一般的な塗料の固まりやすさや乾燥に適した気候条件は、気温15~30℃、湿度75%以下です。この条件に適合していれば、塗装工事はスムーズに進みやすいといえます。
また、塗装工事中は場合によってエアコンの室外機や窓を養生します。工事期間の数日間にわたってエアコンでの温度調整が要らず、窓を閉め切っていても過ごしやすい季節であることが「塗装工事に好ましい季節」であるといえます。地域によって条件を満たす時期は異なりますが、一般的に春(4~5月)か秋(9~10月)が適しています。
やはり繁忙期は春・秋
夏は晴れの日が多い一方で、ゲリラ豪雨や台風も発生しやすく湿度が高くなりやすい傾向があります。冬は雨が少なく乾燥しているものの、凍結や雪、霜など塗装にとって好ましくないものが発生しやすく、気温が低いので塗料が乾燥しにくい傾向があります。年末年始やお盆といったお休みの時期には業者が休みのため、工事がストップする場合もあります。
夏と冬に比べて、春と秋は天候が比較的安定しており、湿度が低いため、塗料が乾きやすく作業がスムーズに進みます。また、気温も高すぎず低すぎず、窓を閉め切っていても問題がないこと、職人さんたちも作業しやすい時期です。この時期は外壁塗装のベストシーズンとして人気が高いため、費用は高くなります。
とくによい業者ほど職人さんも不足するため、その傾向は高まります。数か月前から予約で埋まってしまい、希望通りの予定で工事を始められない可能性があるため、春や秋に工事を行いたい場合には、最低でも2か月前には予約をすることがおすすめです。
また、ベストシーズンである春や秋でも台風や前線の影響を受けて、年によっては雨が続くなど乱れた気候になる場合があります。また、春の長雨・秋の長雨という天候が崩れがちな時期に突入すると、工事がストップしたり工期が伸びたりしてしまうので、天気予報などで気候状態を確認するなど注意が必要です。
天候という自然現象を相手とした工事のため、ベストシーズンであっても「完全に正解」な選択は難しいことをあらかじめ念頭においておきましょう。
意外と狙い目なのは閑散期
工事にかかる期間を短くしたい場合は、春や秋のような天候が比較的安定して湿度が低い、塗料が乾きやすいシーズンがベストです。そのため、春や秋は業者が抱える案件も多く、工事費用が高くなるというデメリットもあります。
工事にかかる費用が抑えられるなら、期間が長くなっても構わないという場合には、閑散期を狙うという選択肢もありです。たとえば、業者への受注数が減る「梅雨の時期」の場合は、天候が不安定なので施工を避けたいと思う人が多いので、業者の提示価格も安くなり、塗装工事費を安く抑えられる可能性があります。
また、積雪量が少ない地域であれば、湿度が低く塗料が乾きやすい冬の塗装工事はありです。経験豊富で腕のよい信頼できる業者を選ぶことで、季節によらない質の高い塗装工事が可能となります。地域の特徴とコストの両面を視野に入れて、最適な工事の時期を選びましょう。
外壁塗装は住宅の機能性を維持するためにも大切です。塗料の効果を発揮するためにも、しっかり乾燥させることが欠かせません。塗料の乾きやすい条件として、気温15~30℃、湿度75%以下が挙げられます。この条件にあてはまるのは、一般的に春と秋です。春と秋は繁忙期のため、工事費用は高くなります。工事にかかる費用を抑えたい場合には、あまり人気のない閑散期を狙って施工を依頼することもおすすめです。