個性を出すなら吹き付け塗装?吹き付け塗装ってどんな塗装方法なの?
住宅の外壁塗装にはさまざまな方法があり、吹き付け塗装は人気のある塗装方法のひとつです。吹き付け塗装は、立体感のある見た目をつくれ、個性的な外観にしたい方におすすめです。本記事では、吹き付け塗装の特徴やメリット・デメリットについて紹介していきます。外壁塗装を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
吹き付け塗装とは
吹き付け塗装とは、エアスプレーや万能ガンなどの機械によって、霧状にした塗料を外壁に吹き付けていく塗装方法です。塗料や機械によって、ローラー塗装ではだしにくい凹凸がある意匠性を表せます。主にモルタル外壁に用いられた塗装方法ですが、モルタル外壁が減少した現在は使われることが少なくなりました。
以下では、吹き付け塗装の代表的な仕上げについても紹介していきます。
リシン仕上げ
塗料に細かく砕いた石やセメントを混ぜ合わせ、吹き付けていく仕上げ方法です。石を混ぜることで、ツヤがなく落ち着いた雰囲気の外壁デザインを演出できます。混ぜ合わせていく石のサイズや色合いによってデザインを変化させられるため、好みの風合いをだせることが魅力です。塗膜が薄く耐久性は期待できないので、定期的に再塗装を検討するようにしましょう。
スタッコ仕上げ
リシン仕上げをさらに厚く塗り上げる塗装方法です。石の他に、石灰・砂・セメント・水を混ぜ合わせた塗料を用いるので、凹凸が深く高級感ある仕上がりとなります。高耐久で、10年以上塗り直さなくていいケースもめずらしくありません。凹凸部分にチリなどの汚れが溜まりやすいので、定期的に洗浄が必要です。
タイル仕上げ
下塗り・中塗り・上塗りの3工程に分けて、塗装していく方法です。塗料には、ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料の3種類があり、塗料によって費用相場や耐用年数が異なります。タイルのように高級感がある仕上がりになることが特徴です。
石材仕上げ
細かい石を混ぜ合わせた塗料を吹き付けていく仕上げ方法です。大理石のような質感をだせ、重厚感ある仕上がりになります。一方、塗装に時間がかかりやすく、費用が高額になりやすい仕上げ方法でもあります。
吹き付け塗装のメリット
吹き付け塗装は、年々採用される方が減少していますが、根強く人気がある塗装方法でもあります。
以下では、吹き付け塗装ならではのメリットについて、紹介します。
外壁にデザイン性をだしやすい
吹き付け塗装は、塗料に石やセメントを混ぜ合わせてつくられるため、つくれるデザインが豊富にあります。おなじネイビーやグレー色の塗料でも中に織り交ぜる石の違いで、若干の色の違いをだすことも可能です。さらに、サイディング外壁のように外壁材の目地が不要なので、より美しい意匠性をだすことができます。
作業効率がよく費用を抑えられる
スプレーガンで塗装していく吹き付けは、他の塗装方法と比べて、塗装スピードが速く効率よく仕上げ作業をおこなえます。また、機械を用いて塗装することで職人も最小限に抑えられ、人件費をかけずに塗装できます。
さらに、吹き付け塗装は、養生さえきちんとしておけば細かい塗り直しなども不要な塗装方法です。結果的に、吹き付け塗装は、作業期間を短縮できるので、人件費や管理費を抑えられ、塗り替え費用も削減できるのです。吹き付け塗装は、ひとつずつ手作業で塗装していく方法と比べると、費用を抑えられる塗装方法のひとつといえるでしょう。
吹き付け塗装のデメリット
デザイン性に優れ、費用も抑えやすい吹き付け塗装ですが、デメリットもあります。
以下では吹き付け塗装ならではのデメリットを紹介いたします。
養生に時間と手間がかかる
吹き付けは、スプレーガンなどで塗料を噴射させながら塗装していく方法なので、思わぬところに塗料が飛散してしまう可能性があります。とくに、風がある日は塗料がどこに飛散していくかわかりません。
以上から、吹き付け塗装する場合、養生対策が必要です。養生対策は、塗料が飛散しては困るものすべてにおこなうので、時間がかかります。隣家との間隔がせまいところで吹き付け作業する場合は、隣家に対しても養生をしておくといいでしょう。
職人によって仕上がりの綺麗さが異なる
吹き付け塗装は、職人の経験や技術力によって仕上がりが左右されます。仮に、経験があさく技術力がない職人にあたると、仕上がりに不満が残るだけでなく、施工後すぐに塗膜が剥がれるなど、機能性に問題が生じる場合もあります。現在は、吹き付け塗装そのものが減少していることから、経験がある腕のいい職人も減ってきています。施工実績や一級塗装技能士などの資格を有しているかなどで、腕のいい職人を判断するようにしましょう。
まとめ
以上、吹き付け塗装について、解説してきました。吹き付け塗装は、機械を使い塗料を外壁に吹き付けていく塗装方法です。他の塗装方法と比べると費用を抑えられ、なおかつ高いデザイン性も備えています。一方、吹き付け塗装には高い技術力が必要なので、仕上がりの質が職人の技量に左右されます。吹き付け塗装する際には、有資格者など、腕の良い職人に施工を依頼するようにしましょう。